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- 2019.08.08
- 東洋医学について
頭痛 ~東洋医学で治したい~
ブログで文章にすることは自分の治療を見直し、勉強する大切な機会でありますが
忙しさにかまけて、長く更新をせずに過ごしておりました。
梅雨から台風の時期にかけて、頭痛の患者さんが多く来られます。
救急医時代も頭痛の患者さんを診療する機会が多かったですが、怖い疾患を除外すれば処方は簡単です。
例えば片頭痛
世に良く知られる片頭痛は、男女問わず、母が頭痛持ちなら、その子供も頭痛持ちになる可能性があります。
(注:統計上、片頭痛より緊張型と呼ばれる肩こりや筋肉の緊張からくる頭痛の方が多いのです)
片頭痛の特徴は少し古い論文からですが、実際の臨床で役立つ診断基準があります。
4つそろえば片頭痛である可能性がとても高くなります。
①拍動性
②持続時間が4時間から72時間(ずいぶん幅があります)
③片側性(右か左)
④吐き気がある
⑤前兆がある(なんとなく頭痛が起きる予感がするなどおっしゃる方もいます)
そして症状を誘発する可能性のある飲食物の中にアルコールはなんとなく分かるのですが
コーヒーやチョコレートがあるのは興味深いです。
治療は軽症から中等症までは、ロキソニンやカロナールといった、患者さんもよく聞かれることの多い解熱鎮痛薬になります。
重症になればイミグラン、マクサルト、ゾーミックと言われるトリプタン製剤が処方されています。
予防には抗てんかん薬!、抗うつ薬!、降圧薬!が用いられます。抑え込む感じが伝わってきます。
東洋医学を掲げている当院ではそれらの処方では満足できない患者さんが来られます。
飲んでも効きにくくなってきた、痛み止めを飲み続けることに不安がある、妊娠中だから飲めない、根本的な治療にならないのでは等
僕が患者さんでもそう思います。
また、頭痛持ちの方は片頭痛の要素も、肩こりからくる頭痛の要素両方持っておられる方が多いので
鍼灸治療を行うとより効果は高まりますが
ほとんどの患者さんは漢方薬を内服されるだけで、根治まではいかなくてもかなり改善することが多いです。
少なくとも痛み止めを飲む回数はかなり減る印象です。(当院も内科なので痛み止めを処方することはあります)
大きな方針としては、水と血を動かす処方が大切です。
低気圧の時に漢方薬が頭痛を改善するのは水分代謝を良くする処方の力です。
頭痛だけでなく、そのほかの症状も改善されることが多く喜ばれています。
いつも書いておりますように漢方薬も万能ではありませんが、頭痛という分野において素晴らしい効果を発揮する治療方法です。
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